コラム

サイディングの塗装は何年くらいで直すべき?寿命や劣化の目安を解説

2023年03月10日

住宅の外壁材にはさまざまな種類がありますが、近年ではサイディングが使用されていることが多いです。実際に住宅業界におけるシェアは№1であり、多くのご家庭の住宅に用いられています。

しかし人気が高いサイディングであっても年数が経過すると劣化していくため、塗装工事を行う必要があります。

そこで今回はサイディングの概要と塗装の寿命、塗装が剥がれる原因について紹介します。
後には塗装後のメンテナンス方法も解説するため、自宅の外壁がサイディングである方はぜひ参考にしてください。

 

サイディングの塗装は何年くらいで直すべき?寿命や劣化の目安を解説

 

サイディングとは?

サイディングは外壁材の一種です。耐久性・耐火性に優れているだけでなく、乾式工法で施工できるため工期が短いという特徴があります。さらにコストも低いことから多くの建築メーカーで採用されている外壁材です。サイディングは以下の4種類に分かれており、それぞれ特徴が異なります。

  • 窯業系サイディング・・・セメント質と繊維質をベースに成型した外壁材。
  • 金属系サイディング・・・ガルバリウム鋼鈑などを成型した外壁材
  • 木質系サイディング・・・木材を取材とした外壁材
  • 樹脂系サイディング・・・塩化ビニルを主原料とする樹脂から整形した外壁材

 

一般的に多く流通しているのが窯業系サイディングです。コストも安く、色合いや形状のバリエーションも豊富なため、建物のデザインに合わせることができます。

 

サイディングの塗装の寿命はどれくらい?メンテナンス時期の目安

サイディングの寿命は平均して「15年〜30年」です。年数に幅が広い理由は、外壁材の種類によって寿命が異なるためです。

外壁材の種類 平均寿命
窯業系サイディング 20~30年
金属系サイディング 20~30年
木質系サイディング 15~25年
樹脂系サイディング 20~30年

木質系サイディングは他のサイディングと比較して、防水性などが劣る場合があるため、平均寿命は短くなる傾向にあります。もちろん雨水や紫外線の状況によって寿命は異なるため、上記の年数は目安としてください。

 

サイディングの塗装が剥がれる原因とは?劣化症状のチェックポイント

サイディングは年数が経過すると劣化します。劣化した外壁材のままにすると、耐久性が低下し、雨漏りや地震などによって剥がれ落ちることにもつながりかねません。そのため事前に劣化症状を理解しておく必要があるため、ここでは4つの症状を紹介します。

 

チョーキング現象

チョーキング現象とは、外壁材を触った際、白い粉のようなものが付着する現象です。紫外線などによって外壁材の樹脂が飛んでしまい、顔料だけが残った状態となります。チョーキング現象になったサイディングは防水性能が低下し、水分を吸収してしまい、外壁材の劣化につながります。

 

外壁のひび割れ

外壁のひび割れは地震などの影響の他に、水分の吸収による膨張と収縮によって発生します。ひび割れが発生すると、建物内に雨水が侵入してしまい、腐食などの原因にもなりかねません。細かなひび割れであれば塗料で対応することが可能ですが、0.5㎜以上のひび割れ幅となると補修が必要となるため注意が必要です。

 

カビやコケの発生

チョーキング現象やひび割れ以外にも、外壁に水分が多く含まれるとカビやコケが発生し、外壁が緑色になってしまいます。高圧洗浄で落とすことが可能ですが、長い年月放置していると、色が付着して落ちなくなります。

 

サイディングの浮き

水分を多く含んだ状態のまま放置すると、外壁材が変形し、浮いている状態となります。サイディング浮きは塗装で補修できる工事ではなく、交換になるケースが多いです。交換費用も高額であることから事前にメンテナンスを行っておく必要があるでしょう。

 

サイディングの塗装を長持ちさせるには?DIYでできるメンテナンス方法

サイディングを劣化させないためにはどのようなメンテナンス方法があるのでしょうか。

 

高圧洗浄で清掃

高圧洗浄を使うことで、外壁の表面的な汚れを落とすことができます。外壁は外にあるため、土やほこりが付着してしまいます。さらに柔らかいブラシなどで磨くと、細かな汚れを取ることも可能です。ただし、サイディングによっては高圧洗浄で清掃すると塗膜が剥がれてしまう可能性もあるため、一度専門業者に見てもらってからメンテナンスすることをおすすめします。

 

定期的な塗装工事

定期的に塗装工事を行っておくと、チョーキング現象やひび割れ防止につながります。本来持ち合わせている防水性能と耐久性を元に戻してくれるため、劣化現象を抑えることができます。塗装工事を行うタイミングは外壁材の寿命が近くなってきたときですが、各家によってサイディングの損傷具合は異なります。そのため塗装会社などの専門業者に見てもらってから工事を行うと良いでしょう。

 

まとめ

サイディングの平均寿命は15年〜30年と言われているものの、実際は外壁の状況によって異なります。チョーキング現象やひび割れが見つかった時は、塗装工を行うタイミングの一つです。サイディングが浮いてくると、外壁材の交換が必要となるため、定期的に専門業者に見てもらい、メンテナンスを行うようにしましょう。